『インテリジェンス 武器なき戦争』(手嶋龍一・佐藤優)

面白かったです。

謀略で一番うまいやり方というのは、相手に全体像を組み立てさせることなんですね。人間は、自分で組み立てたものは可愛がるからです。ジグソーパズルを完成させた人がそれを喜んで飾るのも、そのせいでしょう。ひび割れの入っていない一枚の写真のほうが絶対にきれいなはずなのに、何千ピースもあるパズルを何日もかけて組み立てると、その絵は可愛くてしょうがない。よく考えてみれば、最初に完成した絵があって、それをガチャガチャに崩したわけですから、自前でその絵を描いたわけではないんですが、組み立てた人は大きな達成感を得ることができるんです。(P120-121)


「人間は、自分で組み立てたものは可愛がるからです」っていうのはその通りですよね。だからプロでも自分の組み立てたものを冷静に見れないことがあるっていう。けだし名言である。


インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)