『悲しみの時計少女』(谷山浩子)

児童書読書日記を見て面白そうだったので図書館で借りて読んでみた。確かに綾辻さんがカバー袖に寄せた推薦文で「文句なしに面白い!」「これはもう、傑作と云ってしまっても云いすぎではないだろう」「まぎれもなく第一級のミステリー(推理小説)」「この作品を読んで、正直なところ打ちのめされてしまった。ヒロコさんにはかなわない、と今さらのように脱帽するしかない」と絶賛するだけあって、なかなか凄い作品で。
ちょっとメルヘンな部分が肌に合わないところもあったけど、鳩時計の鳩にされた少女たち(!)が一斉に時を知らせるシーンや、最後のどんでん返し「意外な解決」、どんでん返されて壊れる作品世界など、幻想小説(ファンタジー)的にもミステリ的としてもかなり素敵だった(「時計少女」には奇麗にミスリードさせられた)。児童書恐るべし。


あとがきのspecial thanksにこんな文章が。

まず、講談社宇山日出臣さんに。大名時計博物館に連れていっていただいたということで、宇山さんは時計少女の恩人です。


悲しみの時計少女

悲しみの時計少女