「対談 サッカーさえできればおカネはどうでもいい! スポーツセレブのマネー論」(中村俊輔+二宮清純)

フィナンシャルジャパン3月号掲載。サンプル版はこちら(そのうちリンク切れになります)。
「賢い資産運用で勝ち組に」みたいなコンセプトの雑誌なんですけど、中村俊輔本人が「資産運用についてどう考えていますか」という質問に対して、「全然(興味)ない。そして疎いですね。そういうのを考えられたら、多分視野も広がってモノの見方も変わると思いますけれど。サッカーばかりですから」と答えるくらいの、中村俊輔がいかにサッカーを好きかがわかる対談です(笑)。全然マネー論になってないのが良いですね。
こんな感じ。

二宮 頭の中はいつもサッカーだけ、と?
中村 オフの時もサッカーの事が頭から離れない。もちろんサッカーからは離れようとしますけど、忘れられないんです。逆に食事とかには気をつける。乱すと元に戻すの大変だから、乱さない。
二宮 すべてはサッカーのためにある生活ですね。本物のプロフェッショナルですよ。
中村 そうかもしれない。けれど、もう習慣になっています。中学生のときに、体が成長せずにサッカーで結果が出なかった*1。あのときはお腹が減ると練習後にいろいろと買い食いして、体にいけないものを食べていた。それで失敗したと、今でも思っている。それが恐怖症になっているんです。

そんなトラウマがあったとは……でも、体が大きくならなかった中学時代に「テクニックにこだわって練習を続けた」からこそ、高校で「身長が伸びて体力がついた後、テクニックの裏付けがあると楽だった」という事情もあるわけで、人生どう転ぶかわかりません。恐怖症は「もっとできた」という向上心の裏返しみたいな部分もあるんじゃないでしょうか。
今後のサッカーキャリアについては、

中村 何歳で何をするとかは決めていません。カズさんの姿に最近感動しているんです。「いい時期に終わってしまおうか」と前は考えていたんです。だけど、カズさんは三八歳で自分の限界に挑戦し続けているでしょう。見習いたいですね。僕もサッカーへの情熱が続いていれば、使ってくれるチームがある限りやろうと思っています。」

だそう。やっぱりカズの影響はデカいんですね。
あと、気になった話は、

中村 日本でコーチや監督をしてる人から話を聞くと、今の親はだいぶ変わってきたみたいですね。
二宮 どんなふうにですか。
中村 残念ながら、悪くなったという話が多いですね。例えば「おカネ払ってんだから、うちの子は好きなポジションでやらせたい」とクレームをつける。子供も主張ばかりする。コーチが説明しても聞かない。昔は言うこと聞かないと殴られましたよ。親は何も言わなかった。

ここら辺は極端な例なのかもしれませんが、英才教育にも悪影響はあるということなんでしょう。
それにしてもこういうマネー誌の企画に何で中村俊輔なのかと思います(笑)。そういう話なら絶対に中田英寿のほうが向いてる*2のにねえ。

*1:「中学校三年生のときにマリノスのジュニアチームからユースに上がれなかったときに「才能ないのかな」と悩んだことがあった」

*2:二宮清純曰く「ニューヨークにビルを買ったらしい」(笑)