平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭 マンガ部門

発表されたようです。

大賞:『失踪日記』(吾妻ひでお
優秀賞:『PLUTO』(手塚治・浦沢直樹
優秀賞:『エマ』森薫
優秀賞:『ドラゴン桜』(三田紀房
その他優秀賞・奨励賞各一作

 『失踪日記』は作品単体としても確かに面白かったんですが、手塚治文化賞(第8回)の『ヘルタースケルター』(岡崎京子)と同様に氏のこれまでの作品群込みの評価*1で大賞なんでしょう。他の作品もちょっと話題性高いものから選びすぎかなとは思いますがまあ納得といえば納得の顔ぶれ。以下は「審査委員会が推薦する優秀作品」。

capeta』(曽田正人・冨山玖呂 (原作協力))
D-LIVE!!』(皆川亮二
アニメがお仕事!』(石田敦子
おおきく振りかぶって』(ひぐちアサ
機動旅団八福神』(福島聡
げんしけん』(木尾士目
皇国の守護者』(佐藤大輔(原作)・伊藤悠 (漫画))
シガテラ』(古谷実
『しろいくも』 岩岡 ヒサエ
『ダーリンの頭ン中 英語と語学』(小栗左多里・トニ−・ラズロ)
隠の王』(鎌谷悠希
のだめカンタービレ』(二ノ宮知子
百鬼夜行抄』(今市子
不思議な少年』(山下和美
『やさしいからだ』(安永知澄

 審査委員会さん良い仕事してますね、と感じさせる面子です。そういえば今年は『NANA』(矢沢あい)と『鋼の錬金術師』(荒川弘)は入ってないんですね。他に入っていてもおかしくなさそうなのは『シグルイ』(南條範夫山口貴由)・『HELLSING』(平野耕太)・『銭』(鈴木みそ)・『スティール・ボール・ラン』(荒木飛呂彦)・『最強伝説黒沢』など*2でしょうか。あとギャグマンガ好きとしては『ギャグマンガ日和』(増田こうすけ)か『サナギさん』(施川ゆうき)、または尾玉なみえ作品は入れて欲しかったんですけど、『バカ姉弟』(安達哲)に優秀賞をあげた賞(平成15年度(第7回))ですからどれかはそのうち入るでしょう。
 個人的にこういう賞はどちらかというと放っておいても多くの人に読まれるような作品よりも、こういう賞レースで日の目を浴びさせてあげないと(掲載誌が)消えてしまうようなタイプの作品にあげるべきだと思ってるので、この文化庁メディア芸術祭の選考は他の漫画賞と比べてバランスが取れていて良いなあと感じます。

*1:受賞理由にはそうは書いてないですけど個人的にはそう思います

*2:他に思いつくままを書くと、医龍ブラックラグーンGANTZヒストリエ絶対可憐チルドレンとか