完全な矛盾『TRUCK and TROLL』(森博嗣)

森先生がどこかに連載したエッセイをまとめ、対談を加えたもの。

長く一線に留まっているアーティストを見て、共通して感じることは、相反する2つのファクタを持っていることだ。1つは、「変わらない」ことであり、もう1つは「常に新しさがある」ことだ。これは、完全に矛盾している方向性なのに、そう感じさせるところが凄い。この凄さこそが、スターの証かもしれない。(#20 変わらないものを求める)


シリーズが進んでも変わらず「森ミステリィ」でありつつも、作品がどんどん軽やかに、素軽くなっている森先生もスターであるのだなあ、と思った。
対談では、浦沢先生との対談での「僕は、ブログなどで森博嗣の悪口が書かれているの読むのが大好きです。毎日素人のブログを200ぐらいは軽く読みます」発言、そして「もしかすると、また小説を書いてみようかなって気になるかも」発言に注目。「(笑)」がついてないのは喜ぶべきでしょう(笑)
あとなんだかよくわからないけど格好良かったのが「映像の編集と小説の作成は僕にとってはほとんど同じ作業なんで、だから音楽は駄目なんでしょうね。僕にとって、現実というのはやがて編集されるべき素材に過ぎないわけですよ」という京極先生。


それと「僕はある小説で、マイケル・ジャクソンをモデルにしたキャラクタを登場させた」(#31 マイケル・ジャクソン)とあったんですけど、どのキャラクタなんだろう……


TRUCK & TROLL

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