荒山徹先生からのメッセージが案の定な件

今月22日に時代小説ムック『KENZAN!』での連載をまとめた『柳生大戦争』(予約ページできてないぞ!何やってんの!>amazon)を講談社から絶賛発売予定の荒山徹先生が講談社BOOK倶楽部メール(10月15日号)に著者メッセージを寄せていたのですが、そのメッセージが案の定だったのでメモ(メルマガのバックナンバーは来月になったら読めなくなっちゃうから)。

<<荒山徹さんからメッセージをいただきました>>

 時代が鎖国だったからといって、時代小説まで鎖国していては面白くも何ともありません。信長だの深川だのは、糞喰らえ――いえ、もうたくさんです。眼を海の外に転ずれば、日本が国を鎖ざし、泰平を謳歌していた徳川家光の頃、隣国朝鮮は大変な災厄に見舞われていました。皇帝ホンタイジに率いられた清軍十万が怒濤の勢いで攻め寄せてきたのです。朝鮮史にいう丙子胡乱――後に清が明を滅ぼし中国大陸の覇権を握る華夷変態の、それは前哨戦というべきものでした。この東アジアの大動乱を舞台に、我が日本の剣士たちが火花を散らし合う――そんな趣向の時代小説はありえないことだろうか。この着想に、檀君神話の秘密という種が撒かれた時、拙作は始動しました。十兵衛、友矩、宗冬の柳生三兄弟 が次々に海を渡り、清軍の脅威にさらされた厳寒の王都漢城で骨肉の争いを繰り広げます。
 発売母胎の『KENZAN!』は“時代小説ルネサンス”を揚言していますが、私としては、ルネサンスに非ず、寧ろ宗教改革たれの意気込みで臨みました。本作は、私の大戦争の始まりでもあるのです。(荒山徹


「信長だの深川だのは糞喰らえ」「寧ろ宗教改革たれ」「私の大戦争の始まり」。「発売母胎の〜」のくだりは、要は「おまえら文芸レベルの話に落とし込んでんじゃねーよ、こちとら文化(宗教)戦争じゃコラ」ということでしょうか。あと「ぼたい」を「母胎」とするところに荒山イズムを感じるのは私だけですか。面白そうだけど、まだ『処刑御使』までしか読めてないからなあ……


柳生百合剣

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