生まれてきたその日から彼らの頭の中に音楽は絶えない

最近CBSドキュメントで放送された二つのリポート、
Gabriela Montero's Gift - CBS News
Prodigy, 12, Compared To Mozart - CBS News
より。


1人目、Gabriela Monteroはクラシックのピアニストだが、「『キラキラ星』をタンゴ風に」なんてリクエストを即興で弾いてしまうのもお手のもののジャズピアニストでもある(ちゃんとタンゴっぽくなってて凄かった!)。
この即興演奏というのは、どうやらクラシック業界的にはあまり好ましくないとされているのらしいが、彼女は一度完全にピアノから離れて普通の暮らしや子育てをしていたり、ピアニストらしくない太い指をしていたりする彼女はそんなこと気にしないし観衆もそんなこと気にしないし私も気にしなくていいと思うのだ。
そんな彼女の頭の中には「24時間ラジオのように音楽が鳴り響いている。止めることができないのが最悪なところ」だという。


2人目は、こちらも常に頭の中に音楽が流れていて、さらには「僕の脳は(日常生活の音に加えて)3つのチャンネルを同時にコントロールできるんだ」と語る少年Jay Greenberg(公式サイト)。彼は13歳にして5つの交響曲を書き上げた。
もちろん数を作れば良いというわけではないが、交響曲を作るにはそれぞれの楽器の音域を理解していることなど、色々な経験が必要なので13歳にできるような容易なことではない。
そんな彼の作曲法は頭の中に流れる音楽を「(歩きながら)最初は聞いて、次にハミングして、それからピアノに向かう」のだという。
しかしその一方、生活音が聞こえ過ぎたり、頭の中の音楽をコントロールすることはできても完全に止めることはできなかったりするようで、彼ならではの苦労もあるらしい。
ピーター・バラカンは「確かに凄いが、曲そのもの(の評価)はどうなのか。それがはっきりわかるには時間がかかるだろう」というようなコメントをしていたが、その通りだろうと思った。果たして歴史は彼にどのような評価を下すのだろうか?